東京高等裁判所 昭和30年(ネ)1815号 判決
本件記録によると、控訴人はさきに被控訴人に対し新潟地方裁判所高田支部に土地境界確認並びに損害賠償請求訴訟を提起したが(同庁昭和二十年(ハ)第三号事件)、敗訴の判決を受け、これに対し新潟地方裁判所に控訴の申立をなしたが(同庁昭和二十五年(レ)第三号事件)、昭和二十九年六月十四日控訴棄却の判決あり、該判決は上告の申立なくして確定したところ、控訴人は右新潟地方裁判所のなした控訴審判決につき民事訴訟法第四二〇条第一項第九号所定の「判決に影響を及ぼすべき重要な事項につき判断を遺脱した」再審事由ありとして同裁判所に対し本件再審の訴を提起したが、同裁判所において昭和三十年九月五日右再審の訴を却下するとの判決を受けたので、これに対し本件控訴の申立をなしたことを認めることができる。
そこで案ずるに再審の訴は確定の終局判決に一定の瑕瑾あることを理由としてその判決の取消を求め且つ訴訟をその瑕瑾ある判決前の原状に復して更に弁論並びに裁判をなさむことを求める申立であるから、前訴の継続たる性質を有し、その手続には民事訴訟法第四二三条によりその性質に反しないかぎり再始すべき審級における訴訟手続に関する規定に従うべく、したがつて再審判決に対する不服の申立も亦その審級に応じてなさるべきものである。本件においては前記の如く原審裁判所は第二審裁判所として本件再審判決をなしたものであるから、これに対しては上告をなすことができるだけであつて、控訴をなすことができないものといわざるを得ない。
(柳川 村松 中村匡)